公共工事の元請け建設業者と経審の有効期間

 

福岡市で建設業許可申請を主にやっている行政書士陽光事務所の行政書士高松が意訳解説する建設業法

(個人的な解釈であり、参考程度にご覧いただければ幸いです。)

 

条文 

第二十七条の二十三 公共性のある施設又は工作物に関する建設工事で政令で定めるものを発注者から直接請け負おうとする建設業者は、国土交通省令で定めるところにより、その経営に関する客観的事項について審査を受けなければならない。
2 前項の審査(以下「経営事項審査」という。)は、次に掲げる事項について、数値による評価をすることにより行うものとする。
一 経営状況
二 経営規模、技術的能力その他の前号に掲げる事項以外の客観的事項
3 前項に定めるもののほか、経営事項審査の項目及び基準は、中央建設業審議会の意見を聴いて国土交通大臣が定める。

意訳解説

第一項 国や地方公共団体等(いわゆるお役所と言われるところ)と法人税法別表第一に記載されている公共法人が発注者になっている500万円以上(建築一式工事は1500万円以上)の建設工事に関して、元請として契約をするには、経営事項審査(経審)を受審していることが条件になる。

第二項 第一項の経審は、次の各号に記載の事項について、点数によって評価を行う。

1.経営状況(主に決算書のことです。)

2.経営規模、施工能力のほかに、第一項以外の客観的事項(建設業法施行規則第十八条の三参照)

第三項 第二項のほかの経審の対象となる項目や基準に関しては、中央建設業審議会の意見を聞いて国土交通大臣が定める

この条も、参考条文に記載の内容をざっくり読んでいただければ、分かるかと思いますので、特別解説が必要ではないと思われますが、一応書きます。

堤防の決壊や道路の陥没などの放置することによって、国民の生活に支障がでるものであり、早急に対応が求められる建設工事と、国土交通大臣がやむを得ないと指定する建設工事に関しては、経審を受けていなくても元請として請負うことが可能です。(建設業法施行令第二十七条の十三参照)

それともう一点注意事項がありますね。経審の有効期間は1年6カ月です。(建設業法施行規則第十八条の二参照)
有効期間の理由を簡単に書くと、毎年3月に決算を迎える会社の場合、税理士さんから決算書が上がってくるのが通常5月末か6月上旬になると思います。それ以降に決算変更届を行い、経審を受審することになるので、経審受審月は毎年7~8月になり、結果は約1か月後に来るので、9月に結果が分かるという仕組みになっています。

9月に結果が分かるのに、8月に工事契約しようとしたときは、結果が来ていないためその年の経審の結果は使うことができず、前年度分の経審の結果をもって契約することになります。
そのため、経審の有効期間は1年6カ月となっているのです。

 

参考条文

建設業法施行令

第二十七条の十三 法第二十七条の二十三第一項の政令で定める建設工事は、国、地方公共団体、法人税法(昭和四十年法律第三十四号)別表第一に掲げる公共法人(地方公共団体を除く。)又はこれらに準ずるものとして国土交通省令で定める法人が発注者であり、かつ、工事一件の請負代金の額が五百万円(当該建設工事が建築一式工事である場合にあつては、千五百万円)以上のものであつて、次に掲げる建設工事以外のものとする。

一 堤防の欠壊、道路の埋没、電気設備の故障その他施設又は工作物の破壊、埋没等で、これを放置するときは、著しい被害を生ずるおそれのあるものによつて必要を生じた応急の建設工事

二 前号に掲げるもののほか、経営事項審査を受けていない建設業者が発注者から直接請け負うことについて緊急の必要その他やむを得ない事情があるものとして国土交通大臣が指定する建設工事

 

建設業法施行規則

第十八条の二 法第二十七条の二十三第一項の建設業者は、同項の建設工事について発注者と請負契約を締結する日の一年七月前の日の直後の事業年度終了の日以降に経営事項審査を受けていなければならない。

(経営事項審査の客観的事項)

第十八条の三 法第二十七条の二十三第二項第二号に規定する客観的事項は、経営規模、技術的能力及び次の各号に掲げる事項とする。
一 労働福祉の状況
二 建設業の営業継続の状況
三 法令遵守の状況
四 建設業の経理に関する状況
五 研究開発の状況
六 防災活動への貢献の状況
七 建設機械の保有状況
八 国際標準化機構が定めた規格による登録の状況
九 若年の技術者及び技能労働者の育成及び確保の状況

2 前項に規定する技術的能力は、次の各号に掲げる事項により評価することにより審査するものとする。
一 法第七条第二号イ、ロ若しくはハ又は法第十五条第二号イ、ロ若しくはハに該当する者の数
二 工事現場において基幹的な役割を担うために必要な技能に関する講習であつて、次条から第十八条の三の四までの規定により国土交通大臣の登録を受けたもの(以下「登録基幹技能者講習」という。)を修了した者の数
三 元請完成工事高

3 第一項第四号に規定する事項は、次の各号に掲げる事項により評価することにより審査するものとする。
一 会計監査人又は会計参与の設置の有無
二 建設業の経理に関する業務の責任者のうち次に掲げる者による建設業の経理が適正に行われたことの確認の有無
イ 公認会計士、会計士補、税理士及びこれらとなる資格を有する者
ロ 建設業の経理に必要な知識を確認するための試験であつて、第十八条の四、第十八条の五及び第十八条の七において準用する第七条の五の規定により国土交通大臣の登録を受けたもの(以下「登録経理試験」という。)に合格した者
三 建設業に従事する職員のうち前号イ又はロに掲げる者で建設業の経理に関する業務を遂行する能力を有するものと認められるものの数

参考文献等

建設業法
建設業法施行令
建設業法施行規則
建設業法遵守ガイドライン
建設工事標準下請契約約款

 

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