福岡市で建設業許可申請を主にやっている行政書士陽光事務所の行政書士高松が意訳解説する建設業法
(個人的な解釈であり、参考程度にご覧いただければ幸いです。)
条文
第二十条 建設業者は、建設工事の請負契約を締結するに際して、工事内容に応じ、工事の種別ごとに材料費、労務費その他の経費の内訳を明らかにして、建設工事の見積りを行うよう努めなければならない。
2 建設業者は、建設工事の注文者から請求があつたときは、請負契約が成立するまでの間に、建設工事の見積書を交付しなければならない。
3 建設工事の注文者は、請負契約の方法が随意契約による場合にあつては契約を締結する以前に、入札の方法により競争に付する場合にあつては入札を行う以前に、第十九条第一項第一号及び第三号から第十四号までに掲げる事項について、できる限り具体的な内容を提示し、かつ、当該提示から当該契約の締結又は入札までに、建設業者が当該建設工事の見積りをするために必要な政令で定める一定の期間を設けなければならない。
意訳解説
第一項 建設工事の請負契約を行う場合には、工事の種別(参考:業種表)ごとに材料費・労務費その他の経費の内訳を明示して、建設工事の見積もりを行うよう努めなければならない。(※)
第二項 注文者(主に施主)から、建設工事請負契約前に、見積書の請求があったときには、見積書を交付しなければいけない。(※)
第三項 注文者(主に公共工事等)は、請負契約の方法が、随意契約をする前、または、入札の前までに第19条の第一号と第三号から十四号までを具体的に提示しなければいけない。
さらに、この提示から随意契約・入札までに、見積りの期間を政令(施行令第6条)に違反しないように設定しなければいけない。
1.500万円未満の工事は1日以上
2.500万円以上5000万円未満の工事は10日以上
3.5000万円以上の工事は15日以上
やむを得ない事情があるときに限っては、2と3の工事見積り期間は最大5日間を限度に短縮することができる。
※努めなければならない。とは、出来ることならやってください。
という意味合いで受け取ってよいでしょう。
しなければいけない。とは、絶対にしないといけない義務です。
参考条文
建設業法第19条
第十九条 建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
一 工事内容
二 請負代金の額
三 工事着手の時期及び工事完成の時期
四 請負代金の全部又は一部の前金払又は出来形部分に対する支払の定めをするときは、その支払の時期及び方法
五 当事者の一方から設計変更又は工事着手の延期若しくは工事の全部若しくは一部の中止の申出があつた場合における工期の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそれらの額の算定方法に関する定め
六 天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定め
七 価格等(物価統制令(昭和二十一年勅令第百十八号)第二条に規定する価格等をいう。)の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
八 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
九 注文者が工事に使用する資材を提供し、又は建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容及び方法に関する定め
十 注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期
十一 工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法
十二 工事の目的物の瑕疵(かし)を担保すべき責任又は当該責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置に関する定めをするときは、その内容
十三 各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金
十四 契約に関する紛争の解決方法
建設業法施行令第6条
第六条 法第二十条第三項に規定する見積期間は、次に掲げるとおりとする。ただし、やむを得ない事情があるときは、第二号及び第三号の期間は、五日以内に限り短縮することができる。
一 工事一件の予定価格が五百万円に満たない工事については、一日以上
二 工事一件の予定価格が五百万円以上五千万円に満たない工事については、十日以上
三 工事一件の予定価格が五千万円以上の工事については、十五日以上
2 国が入札の方法により競争に付する場合においては、予算決算及び会計令(昭和二十二年勅令第百六十五号)第七十四条の規定による期間を前項の見積期間とみなす
参考文献等
建設工事標準下請契約約款
建設業法
建設業法施行令
建設業法施行規則
建設業法遵守ガイドライン
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- 主任技術者及び監理技術者の設置等(建設業法第26条の2)
- 主任技術者及び監理技術者の設置等(建設業法第26条の3)
- 経営事項審査(建設業法第27条の23)
- 経営事項審査(建設業法第28条)
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- 行方不明事業者の許可の取消し(建設業法第29条の2)
- 許可の取消し等の場合における建設工事の措置(建設業法第29条の3)
- 営業の禁止(建設業法第29条の4)
- 監督処分の公告等(建設業法第29条の5)
- 不正事実の申告(建設業法第30条)
- 報告及び検査(建設業法第31条)
- 参考人の意見聴取(建設業法第32条)
- 標識の掲示(建設業法第40条)
- 表示の制限(建設業法第40条の2)
- 帳簿の備付け等(建設業法第40条の3)
- 建設業の許可に関する罰則(建設業法第47条)
- 許可の申請や報告等に関する罰則(建設業法第50条)
- 建設業の許可に関する罰則(建設業法第52条)
- 建設業法違反の両罰規定(建設業法第53条)